その1から始まった動画もとりあえずこの「その4」で終わりとなります。
悪魔の冠を持つ植物の基礎的なものはすべて紹介したつもりです。
とはいえ、海外ではまだ使用されている植物も多いですが、日本ではあまり使用されていないものなので、あくまで知識程度です(日本は古典的な魔術を行使する人が少ないからかな?まあ、実際、薬として使用しないなら普通に売られているハーブで代用できますので、必要ない?といえば必要なないのかも)。
それではぼちぼち動画の内容の補足に入ります。
24 Periwinkle (ペリウィンクル)
動画内にあるように、このペリウィンクルだけで検索するとタマビキという食用カタツムリがヒットしてしまうので、そちらは無視してください。
魔術効果についてですが、動画ではポジティブな方面の内容を紹介していますが、ネガティブな方の魔術効果をここで補足しておきます。
(そっちの情報のほうが好む人が多いかな?)
そもそも、この植物は良く墓地で育つとされています。
なのでイタリア方面では「死の花」と呼ばれ子供の葬儀用の花輪に使用したり、イングランド方面では、死刑囚がキュッ!とされる時に花輪を身に着けていたりしています。
そういう花なので、特に墓場に自生しているペリウィンクルを正当な儀式なく摘むと、墓の持ち主に憑りつかれるという話もあります。
なので、死を呼び寄せる魔術、死者の魂を拘束し、誰にも憑りつくことなく霊界へ送る魔術、逆に死者の魂を特定の人物に憑りつかせる魔術などに使用されます。
でもですね、なぜかこの花を保護に使用するんですよ。
玄関に飾って魔除け、旅人の身を守るためのお守りとしてとかですね。
調べていくと、この矛盾に疑問を持っている方も多いようです。
まあ、あんまりこの種はこの魔法!この効果!って覚え方をしているとそうなると思いますが、単純に考えれば、簡単な話で、ツル性の植物はよく「侵入を防ぐ」「安全を逃がさない」という魔術に使用されますから、その流れです。
なお、ある種の将来の占いとしても使用されたっぽい伝承もあり、藁とペリウィンクルと灰の3アイテムから手にしてしまったもので少女がどのような成長?(人生?)をするのか占うというようなものです(詳しく書くとさらに長くなりますから割愛します)。
25 Pothos (ポトス)
もう観葉植物の代名詞と呼んでもいいのではないでしょうか?
動画で紹介した内容以外で言うと「マネープラント」。
繁栄の植物ですから、繁栄=お金ということになります。
(現代だと万年筆マネーを魔術で増やそうということになりますから、なんだか変ですけど)。
動物には有害な植物ということで、人体にも基本的に有害の可能性があると指摘する人もいます。
(まあ、食べたり燃やして煙を吸ったりしたら・・という事ですね)。
厄介なのは動画で紹介したとおり、この植物は呪いにも応用でき、海外では恨みがある相手の新築祝いに仕込んで送るなんてものがあります(自分が恨んでるのにアイツは新築で幸せそうじゃないか!ゆるせない!という所ですかね?)。
まあ、魔術効果はともかくとして、もらったから大事に育ててて、ある日、鉢を新調しようとしたらなにやら不可解なアイテムや呪文が出てくる・・・なんてあったら普通にメンタルやられると思いますけどね・・・。
26 Prickly pear cactus (プリックイーペア・カクタス)
ウチワサボテンですね。
サボテンのステーキを一度は食べてみたいものです。
赤い実?をつけるので、それも食用とされ、美味しいらしいです。
動画で紹介している魔術効果ですが、基本的にトゲのある植物ならなんでもほぼ同じ効果として使われていますね。
なので、別にサボテンにこだわらなくても良い気はします。
27 Puffball fungus (パフボール・ファンガス)
見た目はかわいいキノコですが、胞子吸ったら厄介です。
「オオカミのおなら病」というものを動画で紹介しましたが、もう少し詳しく説明を書いておきます。
そもそもなぜオオカミなのかという所ですが、もともとこのキノコの学名がLycoperdon perlatumとなります。
このうちLycoperdonという言葉はLycoとPerdonに分けられます。
これらはギリシャ語(ラテン)に由来します。
Lycoはオオカミ、Perdonは風を切るとなります。
この二つを合わせると「オオカミのおなら(鼓腸)」という言葉の意味合いになるそうです。
ここから、「オオカミのおなら」という言葉が導き出されるそうですね。
そして、動画で説明した「姿を見えなくする」という魔術の発端となったであろう伝承があります。
それは「胞子が目に入ると失明する」という言い伝えです。
ここから姿を見えなくする魔術が出来上がったわけです(普通に目つぶしw)。
実際には簡単には見えなくはならないようですけど。
魔術は荒唐無稽なものも多いので注意が必要ですよねw
28 Queen Anne's lace (クイーン・アンズ・レース)
興味がある方が一番知りたいのは動画内で触れた「自分の血の代わりに使用する」という部分だと思いますので、今回、書いていくことにしました。
(これの理由を秘密にしている魔術関係者も多いのですが、なぜ秘密にするのかわかりませんw)
この理由も伝承から来ています。
イングランドのアン女王が花のように美しいレースを作るために出かけたが、(たぶんこの花の美しさを参考にしながらレースを作ろうとした)その作業の途中に指に針が刺さって一滴の血を花の中央に垂らしたそうです。
この伝承が広まると、この花のおしべを自分の血の代わりに使用するというようになっていきました。
まあ、そんな感じです。
この「血」の代用はなにも西洋魔術だけではなく、東洋などにも多く見られます。
まあ「赤」であるなら代用としてOK?的なところも見え隠れしますが・・・。
この植物の魔術効果についてはけっこうアン女王の経歴というか人生が反映したものになってる気がします。
面白いのは、避妊と堕胎に使用しているのに、魔術としては圧倒的に不妊治療に使用するケースがあるというなんとも不思議なところです。
なお、一部、なんのこっちゃわからない人もいると思いますから、アン女王についてめっちゃ簡単に書いておきます。
アン女王とはイングランド・スコットランド王国の最後の女王です。
これらを統合して「グレートブリテン王国」になりますので、その最初の女王です。
なかなか血塗られた歴史をたどる人ですが、後半はけっこう和平に走ります。
人生で17回妊娠しましたが、どの子も流産か死産か早めに病死し、跡取りは残りませんでした。
ブランデーが大好きで、飲みすぎて、めっちゃ太ってたそうです。
なお、この植物を使った魔術の不妊治療はその子に恵まれなかったイメージにちなんでか、それとも17回も妊娠したことによる効果を願ってかはわかりませんが、どちらかが絡んで魔術においてそう使用されるようになったと考えていいと思います。
なお、一部、ヨーロッパの地域では、ブランデーを自分の血の代わりに使用するケースが見られますが、それももしかしたらこのアン女王とこの植物との関連から来ているのかもしれません。
その他魔術効果は色々言われていますが、それらを見ても、やっぱりアン女王の人生から影響を受けている感じがします。
29 Viper’s bugloss (バイパース・バグロス)
青い花が綺麗な植物です。
実は少し種類がありまして、青、赤、紫の花を咲かせるものに分かれ、それぞれ色によって俗称が変わります。
それがなぜか「アブラハム」「ヤコブ」「イサク」となっています。
魔術効果的には動画で紹介したとおりですので、食用として使用された場合を少し説明しておきます。
葉をホウレンソウの代わりとして食べていたようで、その味はキュウリっぽいとのことです。
また、お茶にして飲むケースもあるようで、乾燥葉もしくは生葉を小さじ二杯、沸騰したお湯を入れ、10分程度放置し、少し味わうようです。
飲みすぎると肝臓毒にやられますので、少量のようです。
30 Wild yam (ワイルド・ヤム)
めっちゃ有名な植物で、薬としても今でも多用されています。
特に女性に必要な成分が入ってるとのことで、サプリメントで買うことができます。
日本だと「野生ヤマノイモ」だったと思います(うろおぼえ)。
ですが、根拠が無い!ともされているので、いったいどっちなんでしょうね~。
なお、魔術に関するものはあまりありませんが、一般的に言われているものとしてワイルドヤムは木星に対応しているというところでしょうか?
薬としてのほうが有名ですし、特に無理やり魔術に使用しなくても良い植物だと思います。
あと、媚薬として使用するケースもありますので、それに関連した魔術には使用されているようです(まあ、惚れ薬を作るとかwそんなタイプですね)。
と、長くなりましたが、補足を書いていきました。
その1から4までで、全部で30の植物を紹介してきましたが、まだ悪魔の冠を持つ植物はあります。
でも、本当に基本的なものはこのぐらいで良いかな?と思いますし、基本的に魔術を行う際に無理やりこれらの植物を用意する必要もなく、代用の利くものは数多く存在している状況です。
ですが、古典的なものを知りたい方には必要な情報で、マニアックすぎる内容です。
しばらくは、また簡単なおまじないや魔術などを動画にしていきますが、次は・・・そうですね、悪魔の名前とは関連はありませんが、日常で使用したり食べたりするハーブや花、植物などの魔術の効果などを紹介するものも動画として作ろうかなと思っています。
まあ、動画のほうは特に人が増えるとも思ってないので、ボッチボチです。
日本において西洋魔術なんてド・マニアックですもんね~。
イタコとかユタとか、その他霊媒師や四柱推命などの占いはメジャー?なのに、西洋系はどちらかというと眉唾な感じですし。
とグチってみました(笑)。
これも、もっと西洋魔術に興味持つ人が増えると変わっていくんでしょうけど。
それではまた・・・。